歴史的に貴重で希少な戦前の「金箔」「御賜煙草（おんしたばこ）」のお箱（空箱）

「御賜（おんし）、恩賜（おんし）」とは、天皇からの賜り物（たまわりもの）、下賜（かし）された品を言います。
出品は、歴史的に貴重で希少な戦前の「金箔」「御賜煙草」の空箱です。
箱はしっかりしていますが、経年８０年以上で箱などには少しキズや変色が。中身の煙草は、巻紙などに劣化は少なく外観は良好ですが、商品に含みません。

以下の【】は「御賜煙草」に関し、ネット記事を参考にまとめたものです。
【当時のノンフィルター紙巻煙草の一本づつには皇室の菊花紋章の「十六八重表菊」が吸口部に印刷、しかし、軍隊内で紋章のある吸殻が粗末に扱われたことが問題となり、大正３年（１９１４年）以降は葉の充填部中央に印刷されるように。紋章の位置が製造時期を知る手掛りに。

「御賜煙草」は、明治１０年（１８７７年）の西南戦争の傷病兵に贈られた記録が、制度上は昭和３年（１９２８年）に開始。
当初は箱の上部に「金箔」で「御賜」の二文字が、やがて「金箔」が「黒字」に、さらに「賜」の一文字に。大半が「黒字」で「賜」の一文字ですが、色や文字の変遷には戦争が大きく影響しているようです。戦争の拡大に伴い従軍兵が増加、それに伴い、支給品である「御賜煙草」の需要増大が物資の不足を招き「金箔」が「黒字」に。
なお、戦前までの「御賜」の二文字は、戦後、一時期「恩賜」の表記を経て「賜」の一文字に。

煙草は、明治３７年（１９０４年）から長期に渡り国の専売制度下に。有害を嫌う風潮の拡がりや昭和６０年（１９８５年）の日本たばこ産業株式会社（ＪＴ）の発足に伴い専売制度は廃止に。
「下賜煙草」は、皇室の恩賜及び宮内庁の贈品目としてＪＴが生産を続けていたが、健康増進法の制定などにより、平成１８年（２００６年）に廃止。廃止後は「特製たばこ」として宮内庁にのみ納入。

色や文字の変遷は次のようです。
【菊花紋章】～大正３年吸口部、以降充填部中央
【金箔御賜】～戦前（～昭和１６年）
【黒字御賜】戦時中（物資不足のため）
【黒字恩賜】戦後～（昭和２０年〜）の一時期　　
【黒字　賜】戦後～制度廃止（平成１８年）
なお、戦前は太平洋戦争前（１９４１年以前）、戦後は太平洋戦争後（１９４５年以降）です。】

充填部の菊花紋章、「金箔御賜」などから、大正３年～戦前のもので歴史的に貴重で希少価値が。その空箱ですが、コレクションにしていただければ幸です。

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